仕事の実績紹介

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信頼してるので大丈夫です

2022.12.04

今回は1棟管理を受託した経緯を振り返っていきたいと思います。

どんな物件・状況だったか教えてください。

1棟マンションで、建物の管理をA社がしていました。募集業務をしている会社は、ウルクル以外に2社ありましたね。オーナーさんは本業があり、すごく忙しい方で、連絡が取れないことも多いんですが、メールやLINE、オンラインで打ち合わせしたりしてました。

オーナーさんにはどんな課題があったのでしょう?

部屋数も多く、出入りも多いので入居者さんとのやり取りを減らしたいということでした。入居者さんからウルクルに一次連絡が入っても、最終判断はオーナーさんがしなくちゃいけません。部屋はどこまできれいにしたらいいのか、傷はどこまで直さなきゃいけないのかなんてわからないから、結局不動産会社に任せることになるわけですけど、でもやり取りはしなくちゃいけない。複数棟所有されていましたので尚更ですね。

部屋数が多いと、出入りがなかったとしてもちょくちょくやり取りは発生してしますよね。どこまでやるかもご自身に明確な基準がなければ、不動産会社に任せてしまいます。それが多くなってくると入居者さんへの対応も雑になるかもしれませんし・・。今まで管理をお願いしている会社もあったのですよね?

建物管理はA社がしていて、募集管理に紐づいて契約管理を複数社にお願いしていました。ただ複数社に任せると、B社は早い、C社はちょっと遅いとか違いが出てきますので、入居者さんにとっては、管理している会社の姿勢によって不満が募り、退去になることもあります。

オーナーさんもあちこちから電話かかってくると、マメに帳簿でもつけない限り覚えきれませんしね。とはいえ1社に決めるというのはなかなか踏ん切りがつかないようでした。

募集会社それぞれの実績もあるでしょうから、1社に絞るデメリットもありますよね。元々管理していた会社はどうしたんですか?

私から連絡をして管理替えで引継ぎました。

難色は示さなかったんですか?不動産会社にとっても顧客が離れるということじゃないですか。

客付け実績のある会社は関係をバッサリ切ってしまうのではなくて、募集業務は継続してお願いする方向で調整させていただきました。A社は客付けをせず管理だけを請け負っていましたので、管理替えということで応じていただきました。

切り替えもオーナーさんにとっては面倒なことですが、それを請け負ってやったんですね。今回の管理替えはどんなプランニングなのでしょうか。

カチッとしたプランがあるというより、オーナーさんのご意向を伺ったうえで、それに沿ったプランを立てて、ここまではやってここまではやらないということを決めました。

管理料の話しをする中で、専任で募集するかどうかという話があった時に、B社はこれまでたくさん決めてくれたので、そこを切ると決まらなくなるんじゃないかという不安があるとオーナーさんがおっしゃっいました。それとは別に、空室リスクのない全部サブリースという話もしたんですけど、融資の返済額や賃料収入の見込みなど、とても細かいところまで話しました。シミュレーションしてみるとオーナーさんの利益も減ってしまう可能性がありました。

だから早急に管理替えを決めるのではなくて、半年くらい時間をかけて色々話したうえで決めたんです。今回は「代理」という形で、煩雑な事務作業を全部やるという形になりました。

他社の管理プランだと「募集は専任で」となるかもしれませんが、今回は一般媒介にしました。なので他社さんでの募集もこれまで通り行います。ただ鍵はオーナーさんから業者じゃなくて、ウルクルから業者にご案内する形としました。

すべてを代理するわけではないですよね?例えば修繕も上限を決めたり。

一定額のところまではウルクルの判断で、金額が大きくなってきたら相談することにしています。

管理替え後にオーナーさんから言われたことはありますか?

報告書を作って、入居者さんとのやりとりや退去立ち会いの精算金額の説明をしている時に、「信頼してるので大丈夫です」とおっしゃっていただいて嬉しかったですね。今はまだ始まったばかりなのですが、管理替えをして今までの会社と同じ事をするんだったら意味がないかなと思っていて、オーナーさんにとってより収益性が高まる施策の提案もしていきたいと思っています。

例えばどんな提案をするんですか?

光熱費の支払いを一括にしたらどうかと思います。報告書一枚で済みますし、口座から出入りするお金もシンプルになります。他にはインターネット回線ですね。安くて使い勝手のいい会社に変更したり。10年前に契約したきりという方も多くて、見直ししたら環境がよくなって安くなるということがあります。

ネットは入居者さんが個別契約しているとオーナーさんに影響はないのではないですか?

入居者さんは、建物に設置されたインターネット設備に左右されます。例えばマンションで昔のインターネット設備だとVDSLで、今は光です。スピードが違うので、入居者さんにとっては早いほうがいい。しかも月額料金が変わらなかったりするから、入居を決める一つの要素になります。

他にもオーナーさんがネット代金をマンション全体の大口割引で支払って、賃料にネット代金を組み込み、インターネット無料とうたって募集するという提案もあります。近年「インターネット無料」は人気設備ランキング1位ですからね。

オーナーさんが忙しくてできないことを代わりにやるということですね。

私たちが持っているノウハウが、オーナーさんや入居者さんの利益になればと思いますね。コストダウンできるところはしていかないともったいないです。

他にも共用スペースの24時間サービスに入っているようで、聞いたらこれまで1件も使用したことがなかったんです。だったらウルクルの営業時間内で対応すればいいし、使ってないなら止めればその分利益になります。入居者さんのためを思って入ったのだと思いますが、そもそも入居者さんが求めているかということがありますよね。あれこれやるのはいいですが、同時に収益も考えていくほうがよりいいと思うんです。

室内は入居者さんに24時間サポートに入ってもらえばいいわけですしね。そういうことを話し合っていけたらいいと思います。

オーナーさんご自身で比較するだけでも大変ですよね。そういうことに強いオーナーさんであればいいかもしれないけど。

管理料をいただくわけだから、良い提案をどんどんしていかないとダメですよね。

ウルクルが1棟管理するとオーナーさんにどう貢献できるのですか?

空室が出たときのコントロールがしやすくなるので、空室期間を減らしていけるんじゃないかと思います。例えば一般媒介だと、不動産会社みんなが競争だから、空室後すぐに募集をかけます。でもこれは貸す側の都合ですよね。借りる側からすれば、内見してから決めたいし、1ヶ月後とかに引っ越したい人が多い。よほど物件に特徴があって、『ここに絶対住みたい!』と思ってくれる方でない限り、退去前募集もタイミングを考えたほうがいいと思います。

2ヶ月前解約予告の部屋だと、先行契約で決まらない限り2ヶ月決められないわけだから、探している人にも仲介業者にもすごく長い間決まっていない印象になりえます。だったら退去3週間前になって出し始めるとか。もしその間にもう1室出てしまったら、2室がずっと募集に出ていることになるので、戦略的に募集をしたほうがいいと思うんです。

内見できない物件は仲介業者さんも紹介をパスしがちですよね。そこを戦略的に募集していくということですね。

他にも条件変更も複数社で足並みが揃っていないことがあります。A社は賃料100,000円だけどB社は98,000円。物件の印象がよくないですよね。それでお客さんがA社に問い合わせしたら「ない」と言われ、B社に問い合わせしたら「ある」とかよくありますよね。仲介業者は申込が入っている物件はあまりお客さんには勧めたがらないから、「ない」と言ってしまう会社もあります。

募集を3社に依頼していれば、本来3社にオーナーさんが連絡をしなくちゃいけません。でも忙しいオーナーさんだと1社だけ連絡して、あとの2社は変更した会社の情報を見てオーナーさんに問い合わせるっていう(笑)。

募集会社が複数ある場合のあるあるですね(笑)。今回受託いただいた一番の理由は何だと思いますか?

よく動いたことかもしれません。ちょっとしたことでも物件に行きました。ある時オーナーさんから、「物件にゴミが捨てられている」と相談があって、私がすぐに行ったんです。それで捨てる手配をしたんですが、退去した方のゴミだったので請求をしたり。その時は管理契約前でしたが、オーナーさんから「よく動いてくれるから」と言われました。管理会社の利益ばかりを考えると物件に行かなくなりますが、やっぱり現場に行くのは一番大事なことだと思います。

最後に、振り返ってみて反省点はありますか?

まだまだオーナーさんの立場で物事を考えられていないなと思います。私の困ったことを伝えると、それはオーナーさんも理解されているんです。そうじゃなくて、オーナーさんの本当に困ったことを解決するのが私たちの仕事だから、もっと勉強が必要だなと思います。