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不動産営業の面白さを伝えていく
私は2017年に不動産業界に入り、これから会社作りをするにあたって、藤堂と政岡に「いずれは男女比を5対5にしたい」、そして私たちが使う「言葉」にNGワードを設けました。
不動産業界は男性社会であり、また言葉尻が強い人も多かった。「NGワードを言ったら1,000円」という制度を作り、罰金箱を設置し、零細企業の働き方改革はスタートしたのです(笑)。
男女比を5対5にするのには理由があり、不動産の女性営業職は、30代を過ぎると極端に減ります。特に子供を持つ方は事務職に回ったり退職したり、営業を続けることが難しくなる。 でも女性でも人と関わることが生来好きな人はたくさんいます。そういう方が働き続けられる環境を作りたい。
住まいにおいて、女性は主役であることが多いわけですから、同性の営業がいたほうが、物件を見る視点や家を作る視点が変わるのではないかと思うのです。そして、会社でいえば売上至上主義から、顧客満足度を大事にするような会社が増えるのではないかと思います。
不動産業界の離職率が高いのは、一言で『働きにくいから』です。私はこれを変えるヒントを藤堂と政岡から見つけました。
そして私は前職のメンタルヘルス業界で、離職率改善のコンサルを長らくやってきましたので、それを一つずつ調整しながら現在まで来ています。 私は不動産の営業というこんなに人に恵まれる仕事もないと思うので、それをもっとたくさんの人に知ってほしいと思います。
この働き方改革は10年か20年か、時間はかかると思いますが、生涯をかけてやってみたいと思える仕事です。(KUMAZAKI) -
採用の歴史 その2
こんにちは、CD室の熊崎です。
5月が終わろうとしています。緊急事態宣言だけれど、オリンピックは開催するという矛盾をはらんだこの時期。生命の安全か経済かに日本は揺れていますね。
さて、6月から新たな採用を始めることにしました。今期の採用予定数は充足しているのですが、5ヵ年計画3年目を一気呵成に進めるために、来期に予定していた採用計画が前のめりになりました。今回の採用コンセプトは今までとは大きく変更するので、現在のものをこちらに移しておきます。
※このページにはあなたへのメッセージが隠されています。
さて、読み解くことができるでしょうか。 -
退職したIさん
こんにちは、CD室の熊崎です。
3月末で退職した社員について、書き残しておこうと思います。
本人のプライバシーもありますが、きっと「全然、大丈夫ですよ」と言うと思うので(笑)、遠慮なく。
Iさんとの出会いはエン転職でした。
私は初めて転職媒体を使ったんですよね。採用コストという言葉も初めて知りました。
今じゃその感覚は麻痺しかかっていますが(←いや、麻痺しちゃいかん!)、当時は会社も採用にお金をかけたことがありませんでした。
だから、一人も採れなかったら・・・というプレッシャーはなかなかでしたよ。
私は右も左もわからず、代理店の方と相談しながら進めていきました。
エン転職のような媒体には、スカウトメールという機能があります。
登録をしている一人一人に対して、その名の通りスカウトメールが送れるのです。
テンプレートを作って、一斉送信というのが定石。
しかし、定型文を送るのは、『誰でもいい』と受け取れなくもないから、求職者の方に対して失礼だろうと思い、私は一人一人職務経歴を読みながら、個別にメールを送っていきました。
しかし反応はなかったですね・・・
こんなものなのかなという思いもありましたが、しかし今日まで、スカウトメールは同じポリシーで送っています。
ウルクルは小さな会社ですから、知名度は全くありません。平均律で返ってくることは期待できない。
大きな網を投げても、網の間から逃げてしまう。。
だから銛を持って素潜りするしかないのです!
ちょっとたとえが悪いですね・・・
かっこよく言えば『弱者の戦略』、でもその実は泥臭い仕事・・・
媒体の掲載期間は、たいてい寝不足になります(笑)。
職務経歴を読み込んでメールを書く時間を考えれば、どうでしょうね・・・
一人5~10分はかかるでしょうか。当時はもっと遅かったと思いますね。
そんな私のスカウトメールに応えてくれたのが、Iさんだったんです。
私が一番興味を持ったのは、Iさんは女性として生まれたけれど、男性として働きたいと書いてあったことです。
私は前職でそういう方との関りもありましたので、それ自体には全く抵抗はありません。
しかし、おおよそ隠しておきたいとか、知られたくないとかいう方が多い中で、Iさんは明言していました。
全く見ず知らずの企業の人事が見る職務経歴の中にです。
珍しい人だなと思いました。
それで面接して、いろいろ話を聞かせていただきました。
結果、採用となったんですが、その後は大変でしたね・・・(笑)
何がって、まずパソコンが全く使えませんでした。
人差し指一本で押していくわけですから・・(笑)
でも彼は努力の人でした。
会社で使っていないパソコンを持ち帰って、仕事後に自宅でパソコンの練習を毎日したんです。
そのかいあってか、みるみるうちに使えるようになっていった。
これには私も驚きました。短期間ですごい上達しましたから。
実は彼は、3歳から大学卒業までずっとサッカーをやってきました。
選抜にも選ばれたり、リフティングを7時間やれるくらいの実力者。
たとえば、高速道路を80km/hで7時間、休憩なしで走り続けるようなものです。尋常じゃない。
彼は、基礎をしっかりと積み重ねるという体験を持っていたのです。
これは本当に大きい財産です。
誰しも生きてきた背景が違い、得意不得意も違う。
私は彼から、過去の体験が仕事にも影響することを学びましたし、努力とはなんぞやということを、改めて教えてもらった気がします。
努力を努力と思わずできるかで、人とは違う景色が見えるようになる。
世の中に蔓延る8時間労働ブームにあって、彼はいい意味でマイノリティだったわけです。
Iさんは、ウルクルの企業理念のひとつである『個を尊重する』を、体現した第一号でした。
会社の愛されキャラとして、1年半頑張ってくれました。
政岡にはしょっちゅう怒られていましたけど、愛がありましたからね。
彼もそれに応えようと、必死に食らいついていました。
1年半という期間はとても短かったですが、ご実家の都合でUターンしていきました。
彼にとっても人の役に立つ仕事とか、面白さや喜びなどを知ってもらえた時間だったのではないかと、私は思っています。
これからの彼の人生において、ウルクルでの経験が、少しでも活きてくれればいいなと思っています。
そして、彼への餞別?というものでもないですが、私の春コートをあげたんです。
なんか中学生の第2ボタンくださいみたいな終わり方も、私の印象に強く残っています(笑)