ウルクルの歴史⑤ 社名変更
2023.11.152018年8月、社名を変えようかという話がポッと出ました。
これは藤堂の起業経緯にも絡んでくるのですが、旧社名である「ルームデポイクシィ」は藤堂が立ち上げましたが出資者がいました。この出資者への返済がちょうど終わるタイミングだったのです。
(詳しくはこちらをご覧ください)
https://ulucul.co.jp/business/563/
社名を変えるとなると手続きすることがいっぱいあります。
登記や印刷物なんかも変えないといけないのでお金もかかるし大変・・・。
でも私は、いい機会だと思い「社名を変えましょう」と提案し、
4人それぞれが考えてこようと宿題になりました。
こういう時は自分の考えも大事ですが、藤堂や政岡の考え、想いが大事です。
私は彼らの仕事の合間を見計らって、色々と話を聞いていきました。
その話から集まるキーワードを形にしていきました。
二人とも共通していたのは、「不動産の仕事でなくてもいい」ということ。
たまたま不動産だっただけで、誰かの役に立つことなら何でもいいと。
不動産屋っぽくないですよね(笑)。
そして藤堂と政岡のキャラクターは全然違ってそれぞれが個性的です。
スペシャルにマルチタスクができる藤堂と、
誰にも見つけられないようなタネから大輪を咲かせる嗅覚の鋭い政岡。
私が二人の仕事スタイルを見た時、全くスタンスが違うけれど、
お互いにないものを持っていて、実にバランスよくマッチしているなと思いました。
自分にしかできない領域があり途方もなく仕事に熱心、そしてストイック。
当時は時間という概念がないくらい働いていました。
藤堂は後にこの時のことを、「余裕がなかった。会社をつぶさないように必死だった」と言っていました。
今はワークライフバランスが声高々に叫ばれていますが、
仕事が面白くて仕方ない人にとっては、仕事時間を制限するほうがストレスにもなります。
ワーカホリックで心身が病んでしまっては問題外ですが、
人生において仕事をどう捉えるかで、働き方も本当は変わっていいのになと思います。
私が二人から学んだことはまた別の機会にお話しします。
さて話を戻すと、世の中のネーミングのトレンドは、ぱっと聞いただけでそれとわかるものが主流でした。不動産のキーワードは、「家」「ハウス」「ホーム」「レント」「BUY」「ビル」「マンション」「アパート」「暮らし」「住む」「生活」「リノベ」「住処」などなど。これらをもじった社名・サービス名だけで100以上はあると思います。
私は将来もしかしたら業態転換をしている可能性もなくはないと、あまり不動産会社っぽくない、また世の中にほとんどない名前にしようと思いました。そしてアイコンが社名となるようなものがいいなと、ふと、顔文字を社名にしたらどうかと思いついたんです。
詳細なプロセスは忘れてしまいましたが、世の中にない名前というのは良くも悪くも違和感があります。
でも、分かりやすいだけがネーミングだけではないし、自分たちがどうあるかを私は大事にしたかった。
「お客様のために」と相手の事を考えるより先に、自分の想いは何なのかに芯がないと、相手の望みを叶えるだけのYESマンになってしまう。それは仕事人としては違いますからね。
そしてウルクルは出来ました。
三人にプレゼンした時、ポカンとしていたと思います(笑)。
実はこの後すぐにもう一人いた社員は辞めてしまったのですが、彼のネーミングは「ミライアス」だったかな?
藤堂や政岡はある意味職人なので、社名はなんでもよかったようです。
きっと彼らの仕事に対する想いを『会社』として具現化していくのが私の役割だったと思います。
無事に私の案が採用され、ここに晴れて「ウルクル株式会社」は誕生したのです。
当初プレゼンした資料を貼っておきます。
最初は頭が家っぽかったんですけど、「そういえば渋谷区ってどんな形だっけ?」と浮かんで、「おっ!これぞクリエイティブ!」と、地図が頭になりました。渋谷区を頭にして、右上に向かう線は「右肩上がり」という政岡の一筆です(笑)。
(KUMAZAKI)
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キャリアの在り方
一般的には起業でもしない限り、自分の好きなようには働けません。
特に大きな組織であればあるほど、働き方は多様に見えて制限も多いもの。考えてみれば当然です。大きな組織にするためにはパーツパーツで切り分けて動かす必要があり、やることが決まっています。与えられた役割をこなしていくことで、大企業のマネジメントは成立します。
しかし中小零細企業であっても、多かれ少なかれ働き方に制限はあります。ウルクルはその中でも、社員が比較的自由に働くことができます。
与えられた仕事をこなすことが得意な人にとっては全く合わない職場です。反響を与えられる、契約業務を与えられる、退去立会を与えられるなど、仕事の多くは会社が準備してくれるようなところで活躍できる方は、ウルクルでは全く活躍できません。
自ら仕事を得て、自ら仕事を広げていくスタンスなんです。
前者は塗り絵のような人生でしょう。やるべきことが決まっていてはみ出さない限り、そこそこ綺麗な絵が描けるし、見栄えもいい。他人と似たような絵になります。
一方でウルクルは真っ白なキャンバスに自分で絵を描いていきます。どんな絵を描いてもいいし塗り方も自由。もしかしたら傑作ができるかもしれないし、誰にもわからない絵ができるかもしれない。
どちらが良い悪いはなくて、どちらが自分に合いそうか。
自分のキャリアがどうありたいかを考えれば、自ずと進む道は決まります。無理をすることはないと思うんです。直感ってそう間違ってないと思いますので。(KUMAZAKI) -
テーマ『社員幸福度の高い会社』
ウルクルは現在12期。宅建免許も更新して、(3)になりました。12期は藤堂の提案により『社員幸福度の高い会社』をテーマに、月例会議で社員全員で話し合いの場を持っています。
資料を作らず会話だけ、伝言ゲームのようなスタイルでどこまでやれるかというのも、もう一つのテーマとしてあります。現代はあまりに事前の準備が必要で、また効率化を図ることに躍起になっているので、深く理解し合うには至っていない部分も多いと感じます。用意された資料を読み、なんとなくわかったようで実は理解違いをしているなんてことはざらにあります。
人それぞれ価値観は違い、その集合体である会社では、ある意味それを一本化することは至難です。ゆえに会社の目標や理念が道しるべになるわけですが、あまり会社の方針に寄りかかる社員では、会社がなくなったときに行先を見失います。
ウルクルという会社は社員にとっては土台なだけで、社員自らがキャリアを考え、自分の道を悩み迷いながら見つけていくプロセスをサポートするだけ。会社に依存しないキャリアを作ることが、人生100年時代を乗り越えるヒントではないかと思うんです。
効率化は忙しい現代にあって必要性もあるのだけれど、お互いに理解し合える到達点に辿り着くにはどうしたって時間が足りていません。そんなところから、1年かけて議論してみようという流れになりました。
1年間を使って話し合うなんてなかなかない機会ですが、やったこともないので先も見えていません。しかし、モノやコトを作り出すのに、無駄なようにも思える時間やプロセスは必ず通ります。特にテーマがテーマだけに、模範解答はありませんし、大事なのは今いる社員が会社を作っていますので、その社員の想いが反映されたものでなくては意味がない。
毎月前回の担当者と今回の担当者が課題を共有し合い、新しい発想をどんどん生み出してくれています。
さて、12期が終わる頃にはどうなっているのでしょうか。
ウルクルで働く社員にとっての『社員幸福度の高い会社』とはどんな会社なのか。とても興味深く見守っています。
(KUMAZAKI)