今回は店舗移転を振り返りたいと思います。
どのようなお客様か教えてください
コミュニティカフェを運営されていて、定期借家契約の期限が迫っていることもありましたが、物件の老朽化を心配されたり賃料を今より抑えるために移転したいとのことでした。
どのような条件で探したのですか?
起業までの経緯や事業内容、差別化ポイントなど、お客様のことをまず教えていただきました。すると現在の店舗運営で気になっていることがあり、その一つがトイレを男女で分けたいとのことでした。お客様が長時間滞在される事業で、トイレが1つしかなく並ぶこともあるようなんです。
運営されていて、なんとかしたいと思われていたポイントなんでしょうね。ただトイレが2箇所となると、それなりに物件サイズも必要になります。
最初にお問い合わせいただいた物件は、男女トイレや賃料という部分では条件に合っていたんですが、事業内容とはイメージが合致しないと思いました。それをお伝えして、別の物件も提案させていただくことにしました。
何件内見に行きましたか?
4件です。2件目を内見した後にお客様と話した時に、どうもしっくり来ていないなと感じました。条件は色々伺ってはいましたが、建物や賃料よりも、まず第一にビジネスがうまくいくことを考えた立地じゃないとダメだと思ったんです。それでお客様には「納得いくまで探しましょう」とお伝えして。
お客様の『迷い』を読み取ったのですね。事業をするわけですから、収益性が見込める立地というのは重要なポイントです。
はい。極端な話し、どんな立地、物件でも契約はできると思うんですが、事業がうまくいくかは別問題です。だからお客様の事業と街の相性なんかをちゃんと意識しないといけない。私の仕事は物件探しではありますが、お客様の事業が偶然うまくいくことを期待するのではなくて、どんな街でどんな属性の人が集まって、事業がうまくいくことがイメージできる物件を提案すること。そして働く社員さんがアクセスしやすい場所ということも大事です。
契約した物件のお客様の反応はどうでしたか?
お客様が今まで借りていた物件には当然いいところもあります。そのいいところを確認すると、お客様も「そのほうがイメージしやすいですね」とおっしゃいました。お客様のいいと思われていることをしっかり汲んでいくと物件が絞れますし、色々な条件を俯瞰して見ていくと、バランスよく取り込めるエリアが見つかります。結果、以前より離れましたけど、その街に集まる人が事業内容にはピッタリ合ったと思います。お客様もとても喜んでくださいました。
これまでのお客様は来ていただけそうなエリアなんでしょうか?
それは意識しました。お客様の利用路線は伺っていましたので、アクセス的にそれほどネックにならない場所を提案させていただきました。
今回の物件探しを通して学んだことはありますか?
最初は新規の呼び込みがしやすい立地は気にされていなかったように思えたんですが、やっぱり気にされていたんだなと。それ以外にも会話のキーワードからお客様のご要望が少しずつ分かってきました。お客様が私に対して言いにくかったのかもしれないし、私がうまくヒアリングできていなかったのかもしれません。そこは次に活かしたいと思います。
お客様も自分のビジネスには詳しいかもしれないけど、立地とのマッチングにまで詳しい方ばかりじゃないですし、そういった意味では、私が何を勉強していかなければいけないのかが少し分かったような気がします。
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