今回は、賃貸と分譲マンションを比較して、分譲マンションを購入されたケースを振り返りたいと思います。
お客様との出会いを教えてください
飛び込みで賃貸のお部屋を探しに来られたお客様でした。
どのような条件で探されたのですか?
ご家族5人で住んでいる家が狭いので、3LDK以上、あとはお子さんの学区を変えたくないということでした。ただ、都内で家族世帯が住める賃貸物件となると数がほとんどありません・・・。お客様の希望するエリアは大型のマンション自体が少なかったので、築年数を下げたとしてもさらっと目の前に広げられるぐらいしか物件がありませんでした。
都内はファミリータイプの賃貸だと買うより高かったりしますよね
そうですね。なのでお客様には「購入を検討できるようであれば選択肢は広がります」と提案したところ、購入でもいいとおっしゃって。そしてこれもタイミングだと思うんですが、ちょうどこれから売り出す物件があって、鍵が届いたその日だったんです。「リフォームが前提になるかもしれないですけれど、こういう物件もあります」と。すぐに内見に行って、その日のうちに購入のお申し込みもいただきました。
世の中に出す前に売れてしまうというパターンですね(笑)
都内の物件は需要が大きいのですぐに売れてしまいますよね。賃料をいくら払うかにもよりますけど、買ったほうが支払いも安くて条件面の希望も叶いやすい。設備のグレードも上がりますしね。お客様のお仕事柄融資も問題なく、購入までもスムーズでした。その後リノベーションをして、お子さんの部屋の割り振りを考えて間仕切りを変更したり、床を張り替えたり、キッチンを変えたりしました。以前の賃貸のお部屋に比べて広くなったのはもちろんですけど、ご家族に合った住環境を作れたことでとても満足していただけましたね。
お客様はこれまでに購入を検討されたことはなかったのでしょうか。
検討されたことはあったようですが、色々な状況が重なってその時は購入に至らなかったと伺いました。
お客様とのやりとりで印象に残っていることはありますか?
お客様と一緒にリノベーション事例の展示会社に行ってあれこれ話したり、工事が始まると進捗を一緒に確認しながら完成までを楽しんだことですね。
最後に賃貸と購入の境界みたいなものがあれば教えてください。
個人的には賃貸で20万円を超えるくらいから検討していただいてもいいと思っています。地域にもよりますけど、一般的には年収の7倍~8倍は借り入れが可能だったりしますし、ゼロ金利時代が続いているので、仮に金利が0.5%だとすると2,000万円借りて毎月の返済が約5.2万円、1億円で約26万円です。これに管理費と修繕積立金が3万円~4万円乗ってきますので、1億円借りたら合計30万円くらいの支払いになります。
自分はどれくらいの物件を買えるんだろうと知るだけでも、選択肢が広がると思います。知ることで「今じゃないな」「いつぐらいに買いたいな」という判断もできますし、今は購入が一生に一度の買い物ではなくなっていると思うんです。特に都内の物件であれば、資産価値が大きく下がることは考えにくいので、もしUターンすることになっても売却に困りません。そして生活環境に合わせて物件を買い替えていくこともこれからのスタンダードになると思うんですよね。