お客様の声

一緒にいられる空間があるだけで、そこに人が集まってくる。【GREEN SPOON代表 田邊 友則さん】

2020/03/26

2020年3月25日に、パーソナルスムージーD2C『GREEN SPOON』をリリースしたGREEN SPOON代表の田邊 友則(たなべ とものり)さんにお話しを伺いました。

 

▼はじめに、GREEN SPOONさんの事業内容を紹介していただけますか。

僕らの事業は一言で言うと、忙しい人に健康を届けるというサービスです。オンラインでテストに答えていただくと、その人に必要な栄養を含んだ野菜、フルーツがわかります。それらがレシピ化され、冷凍のスムージーキットとして自宅に届くサービスです。

 

▼え?スムージーですか?

はい。僕もそうなんですけど、忙しいとスーパーに行っても野菜やフルーツってなかなか買わなかったりしませんか?賞味期限があるし、一人暮らしだと食べきれなかったり。でも誰でも小さい頃からお母さんやメディアなどから『野菜を毎日食べなさい』と言われて育ってきたと思います。『野菜は大事』という観念が人にはありますよね。

 

▼野菜を食べなさいとは常に言われましたね、今も(笑)。

サブスクで届けるのは、忙しい人でも野菜やフルーツを食べる生活を習慣化したいからです。

※サブスク:サブスクリプション(subscription)の略で、会員制定額サービスのこと

 

▼習慣化ですか。

本来自分の健康は自分で守らなくてはならないですけど、国民皆保険の影響もあって、健康については受け身な人が多いんじゃないかなと思います。でも年齢を増していくと健康には関心があるけれど、どうしていいかわからないという人も多い。そういう方に簡単に楽しく野菜やフルーツを摂ってもらうキッカケとしてスムージーがいいんじゃないかと思ったんです。僕らの商品はスムージーにするためにブレンダーで一手間かけるのですが、この『作る』という工程が大切だと思っています。

 

▼自分で作るという体験は大事ですよね。自分で作るということは、ユーザーが新しいスムージーを開発できるということですよね。レシピがどんどん増えますね!

サブスクで既に野菜を届けるサービスはあったので、「僕らにできることは何だろう?」と考えました。今スーパーに行くと冷凍食品コーナーがどんどん大きくなって、お店の中心に来るようになってます。冷凍技術も上がっているので、普通においしいですし。またあまり知られてませんが、添加物や保存料を入れてない冷食もたくさんあったり、瞬間冷凍によって栄養を維持することもできます。フードロスの問題解決にも貢献するので、今後冷食市場が伸びるのは確実です。だからまずは野菜やフルーツを摂取しやすいスムージーに挑戦したという経緯です。

 

▼確かに最近の冷食っておいしいですよね。伸びている市場へ参入するというのは可能性を感じます。ところで社名の由来は何ですか?

グリーンは野菜を表現して、スプーンは響きのかわいさと、聞いたときにフードのサービスというのがパッと分かってもらえるようにしました。GREENとSPOONで、文字の作りが似ているのも面白いですよね。

 

▼それでは遡って起業の経緯を教えていただけますか?

僕は元々フリーランスで代理業やコンサルをやっていたんですが、2年くらいやったら飽きてきて(笑)。ちゃんと組織を作って、ひとつの事業をゼロから作りたいなと思いました。その時たまたま友人の紹介でベンチャーキャピタル(以下VC)の方と知り合ったんです。会って2日で意気投合、その翌日には「あなたに投資します」と言ってくださった(笑)。

 

▼ということはその時は事業がなかったんですか!?

なかったです(笑)。VCのパートナーはD2Cに挑戦したい起業家を探されていて、僕は挑戦できる環境がほしかった。やるものは何でもよかった、というわけではありませんが、僕はtoCのサービスがやりたかったんです。

 

※D2C:Direct to Consumer
中間流通を挟まずに、企画・製造・販売を自社と顧客の間だけで行うので、商品の想いや会社のビジョンを直接顧客に伝えることができる。

 

▼どうやって野菜にたどり着いたんですか?

まずアメリカのD2C企業を500社ほど調べました。飲食はもちろんですが、電化製品やファッション、コスメなど様々な業態を調査しましたが、最終的に盆栽と肉とメンズ下着と冷凍フードサービスの4つが残りました。一緒にやっている小池と黒崎に、どれがいけるかなと話し合って。盆栽だと自分はアートのセンスがあまりないし(笑)、メンズ下着もありだけど・・・という感じで(笑)。フードのほうが単純に僕らが楽しいと思ったんですよね。

 

▼でもフードの知識はなかったわけですよね?

全くなかったですね(笑)。

 

▼どうやって進めていったんですか?

全部、メンバーの小池です!ないものは気合いで補うしかないです(笑)。

 

▼すごいですね。経験を元に起業するというのが一般的な起業のプロセスですけど、田邊さんは競合が少ない分野を調べ上げて、かつ自分たちが『これやってみたい!』と思えるものを起業のネタにしたということですよね。

大事だなと思ってることの一つにプロモーションがあります。PRをどうするか。例えばテレビが商品を取り上げたら、信頼あるなってなんとなくわかるじゃないですか。新聞もそう。権威あるメディアが取り上げるのもそうだし、管理栄養士がしっかりレシピ監修してますよというのもそう。ちょっと違う視点では、手に取りやすいかわいいデザインで、そこから興味喚起をしたりとか。入り口はどこでもいいと思うんですよ。SNSにあげたい、インスタ映えしたいとか。ライトな入り口でも能動的に自分の健康に一歩踏み出してもらえればいいかなと。

 

▼興味関心を多角的にもってもらう仕掛けですか。田邊さんはそうしたプロモーションが得意分野で、小池さんと黒崎さん、他の協力者の方と、みなさんそれぞれ強みを活かして役割分担されているんですね。もう立派な組織じゃないですか(笑)。ではオフィス探しについて、この部屋に決められた過程を教えてください。

最初はコワーキングスペースを利用していたんですが、健全に18時に閉まるんです(笑)。そしたら二人がもっと働きたいと(笑)。それで18時になると行き場所がなくなるので、ずっとカフェにいるんですよ。毎日カフェ代もかさむし、これなら借りたほうがいいよねとなって。

 

▼それで物件を探そうと思ったわけですね。藤堂にどうして依頼されたのですか?

それはもう藤堂さんが大好きだから(笑)。実は僕が2012年の新卒の時に、初めて一人暮らしをしたんですが、その時から引っ越すたびにお世話になってるんです。

 

▼長いお付き合いをしていただいてありがとうございます(笑)。今回、他の不動産屋は行かれましたか?

はい。人づてで紹介していただいたので1カ所だけ行きました。そこで決まったら今回はしょうがないなと思っていたんですが決まらなくて。それで藤堂さんに連絡しました。そしたら1回目の提案でこの部屋ともう一ついいところを紹介してくださってすぐ決まりました(笑)。

 

▼物件探しで気にしたことやこだわったことはありますか?

運気というか、勝ち気がそこにあるかというのが一番でした。僕は別に気を感じるというタイプではないですが、それでも部屋に入った瞬間に感じるものってあるじゃないですか。もう一つの部屋も良かったんですけど、3人ともこっちだよねと意見が合いました。代官山にみんなが通いやすかったというのもありますね。

 

▼物件探しで悩んだことはありましたか?

そもそも物件を借りていいのかでめちゃくちゃ悩みました。一応キャッシュはありますが、ビジネスをしていたらすぐに尽きるじゃないですか。売り上げ0円の会社がオフィスなんか構えていいんだろうかと悩みましたね。だからシェアオフィスを見に行ったんです。15万くらいだったかな。机3個置いたらもうスペースがなくなる(笑)。最初そこに決めようとしたんです。半年くらいで売り上げ作って出たいなとか考えたんですけど、結果的にシェアオフィスは止めてここを借りることにしました。今は本当によかったなと思います。

 

▼ここを借りようと思ったのはどうしてですか?

シェアオフィスのような狭い空間に3人でいたら息が詰まるし、仲悪くなりそうだなって(笑)。VCのパートナーにも相談しました。僕はサイバーエージェントにいたので、組織作りとか文化づくりとかはすごい大事だというのを学んできました。それが競争力にもなりますしね。たとえばスローガンや合言葉をみんなで話し合って決めたり、ポスター作って貼って、みんなで決めたスローガンを言い合ってテンション上げていくみたいなことをするんですけど、それってシェアオフィスじゃできない(笑)。掲示物さえ貼れません。それでやっぱり自分たちの空間はあったほうがいいかなと思いました。本来ならワンルームとか小さなところから始めるのが普通なんでしょうけど、内見したときにめっちゃいいなと思ってしまったんですよ(笑)。

 

▼シェアオフィスだとどうしても制限が出てきますよね。文化づくりはさすがに・・・(笑)。藤堂とのやり取りで何か印象に残っていることはありますか?

藤堂さんはいつも提案のスピードがめちゃくちゃ速いですね。内見に連れて行ってくれるまでもそうだし、気づいたらもう入居になっている(笑)。僕が嬉しかったのは、僕らのビジネスに期待してくれているのが伝わってきたし、競合もいた中で、陰で色々動いてくれたんだろうなということ。僕は知らなかったけど、オーナーさんから「5件くらい同時に申し込みが入ってたけど、不動産屋さんがめっちゃ推してくるからGREEN SPOONさんにしましたよ」と聞いて、それは本当にありがたかったですね。スピード感と熱くやってくれるのは毎回思いますね。

 

▼オフィスオープンまで大変だったことはありますか?

オフィス作るのは1日かけましたね。その日の営業はなしにして、みんなでイケアとかで買い物して、机や椅子を組み立てたりしました。面倒くさいなと思いつつも、後になればいい思い出になるかなと(笑)。

 

▼オフィスオープンして心境の変化はありましたか?

めちゃくちゃありましたね!それは二人もそうですけど、仕事がしやすいし、落ち着くから居ちゃう?みたいな感じで、このオフィスにして本当に良かったと思います。気分も変わりましたね。

 

▼単純に広いからだけではなくて?

それだけじゃないですね。何より3人が一緒にいる時間が増えました。前は渋谷とか目黒とか別々のカフェで、オンラインで打ち合わせしてました。リモートの時代だから、それもありかなとも思ったんですが、スタートアップって最初はみんなで結束して乗り越えないとキツイし、今まで大企業で働いていた人たちが、朝から晩まで一人で仕事をしているのって結構寂しいんですよ(笑)。それが一緒にいられる空間があるだけで、そこに人が集まってくる。業務委託のメンバーや手伝ってくれる外部の方とか、みんなを呼べるというのも大きいですよね。組織っぽいというか(笑)。

 

▼最後にこれからの事業展開を教えてください。

これからテレビや新聞雑誌など含めてプロモーションをしていこうと思っています。それから夏にはリアル店舗もやりたいなと。そして秋にはスープの展開もしたいなと考えてます。2020年はそんな感じですね。

 


田邊さんのインタビューで印象的だったのは、オフィスを構えたことでメンバーが一緒にいられることはもちろん、いろんな人がこのオフィスに集まってきて、居心地がいいと言われるということ。勝気があるかを大事にしてオフィスを探されたそうだが、創業メンバー全員がここだよねと意見が合ったこともビジネスの拡大を予感させる。IT企業なのにネット回線がまだ引けていなくて、ポケットWi-fiでやっているというエピソードも教えてくれた(笑)。3人の会話を聞いていても役割がそれぞれあって、とにかく明るい雰囲気がオフィスに充満していた。

株式会社GREEN SPOON
〒150-0021 東京都渋谷区恵比寿西1-33-15 EN代官山ビル1001

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